ホソオチョウ♂
1980年代後半にこの地で発生したことがあったが、4、5年で姿を消したと記憶している。今回の発生は今年かららしいが、8月初めにはおびただしい数の成虫が見られたと、近くの畑に居た方が教えてくれた。この日は10頭ぐらいの雄が草地の上を優雅に翔んでいた。

ホソオチョウ♀
雄に比べ雌の個体数は少なく、1、2頭程度を確認できただけ。草地の上をしきりにウマノスズクサを探して翔んでいるようであったが、殆どの食草がこの幼虫に食べられてしまって、中々食草に辿りつけないようであった。

ジャコウアゲハとホソオチョウの終齢幼虫
ジャコウアゲハの幼虫と仲良く?餌を分け合っているかのように見えるが、どちらにとっても餌を奪い合うライバルである。土着のジャコウアゲハにとってはいい迷惑であり、今後の発生にも影響があるかも知れない。過去にホソウチョウが発生した時は、ジャコウだけが子孫を繋いでいったのたが・・・

ホソオチョウの若齢幼虫
成虫の見られた草地から少し離れた場所にウマノスズクサが残っていた。この食草の茎にたくさんの卵の抜け殻が見つかり、葉裏には若齢幼虫が集団を形成していた。この食草の葉の数からして、これだけの幼虫たちが全て成長できるとも思えなかった。