観察記録(2012年6月)

アカボシゴマダラ(2012年6月3日撮影)
数年前からこの辺りでも頻繁に見られるようになり、今では土着のゴマダラチョウを押しのける勢いだ。第一化の雌は、大きくゆったりした飛翔のため、初めて見た方は、何蝶かと戸惑ってしまうことだろう。まるで南国のオオゴマダラか、北海道のエゾシロチョウかと見間違ってしまう。

ナガサキアゲハ(2012年6月2日撮影)
田んぼの周辺はスイカズラが花盛りである。この花に吸蜜やってくる個体を見かけることがある。ナガサキアゲハが見られるようになったのは、アカボシと同様ほんの数年前である。この蝶は温暖化の影響を受け、勢力を広げつつある。

イチモンジチョウ(2012年6月2日撮影)
田んぼの入り口付近の金網柵には、つる性の植物であるスイカズラが一面に絡みついている。イチモンジチョウの幼虫は、この植物を食べて育つため、成虫の姿もこの周りでよく見かける。

ヒメキマダラセセリ(2012年6月3日撮影)
翅を開いた大きさが3pに満たない上、林縁の草地をせわしなく飛翔するので、中々見つけにくい。 スイカズラやイボタなどの花に吸蜜にやってくる個体が見つけやすい。

ウラゴマダラシジミ(2012年6月10日撮影)
田んぼの周りには、ウラゴマダラの食樹であるイボタが自生している。食樹の本数は少ないが、ウラゴマダラの個体数は決して少なくない。この日は交尾する個体も見られた。

ムカシヤンマ(2012年6月2日撮影)
10年以上前は、個体数も多かったが、今では細々と発生を繰り返している。狭山丘陵でも確実に生息している場所は少なく、それだけ貴重だ。写真のように木柵に静止する個体をよく見かける。