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CCV-54の発売は5月6日です。
(一部地方では翌日) 2,000円
(モデルグラフィックス6月号別冊 雑誌18748-6 大日本絵画)

★この号はジムニーについての話題はちょっと多いのですが基本的には少し古いCCVをリフレッシュして楽しむというスタイルを通しています。★三菱ジープJ56に手製のメタルトップ。ハードトップの設定がなかった50系であるが一度だけはFRPトップが市販されたことがあった。これは20系の部品を一部使いながら手造りされたトップ。★ジープ・ワゴンJ37にパワフルなスポーツカー用ターボエンジンを換装。ドナー車は30系並みに珍しいスタリオン・ターボ。同系のエンジンではあるが換装には困難が伴う。★サンタナPS-10は、かつてランドローヴァーをライセンス生産していたスペインのメーカーが生産しているモデル。 リーフ・スプリングのシリーズVをベースにして大幅に近代化したもの。ディフェンダーの欠点をかなり取り除いている。★ジムニー・トラックSJ40T ローギア、主に輸出モデルとして作られたジムニー1000のトラックの国内販売はごく少数だった。それのギア比を下げたりサスペンションを吟味して実用価値を高めている。★JA71をベースにキャビンをシングルにしてピックアップ化し1リッター4気筒を搭載したダートランナー。★SJ30にワゴンRの部品で電動パワーステアリング化の実装例。★千葉のユニークな整備学校NATSの創作したジム・キャリーはジムニーのシャーシーに軽トラックのボデーを載せたもの。ミニ四駆はエスクードのシャーシーにミニのボデーを載せている。いずれもアイデア豊富な労作。★プラドと呼ばれる前のランドクルーザー・ワゴンLJ71Gは急こしらえのコイル化とアンダーパワー。★ランドローヴァー90のV8仕様。名前がディフェンダーとなる直前の3.5リッター・キャブレイター搭載のモデル。★北京ジープ2500、チェロキーの現地組み立てを長年やってきた北京ジープは近年グランド・チェロキー(WJ)の生産も行っている。そこで両車の部品を組み合わせて望ましいCCVを作っている。4気筒だがブレーキは4輪ディスクで5速マニュアル。ボデーは初期のXJチェロキーの改良版で軽量。
★いすゞのTWD45は自衛隊で使っていた6x6カーゴトラックの民間型でそのルーツは大戦中のGMCトラックに遡る。現在も現役である車体を観測すると実直な作りが効果を上げていることがわかる。
★ネジに関する四方山話、2回目はネジ山について。★ABSについて、ちょっと変わった自動車技術の批評家によるABSを過信しないための解説。★アメリカのオフロード・エクスポ見学記はLAの便利屋さんとランクル屋さん。★クロスカントリー・ギャラリーは海外派遣で目にする軽装甲機動車。★風の便り:ジープから2サイクル・ジムニーに。★戦車試乗会に参加して観察した74式90式MBT。★野宿ライダーはチリ・アルゼンチン紀行とサイクルショウ。★ランクルが最高は、古いランクルによりトルクフルで規制対応のエンジン換装あれこれ。★「36が行く」はJ37の格安車を入手していよいよJ36の規制対応車化か。★J3とスットコドッコイはオーバードライブの取り付けでの色々。

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肥大化への批判
 本誌の読者の方々がここ何年も感じて来ている「買いたくなるCCVがない」という事情の中にはCCVが大きくなり過ぎているということが大きな要素としてあると思います。例えばですが日産サファリの現行モデルのモンスターも85%くらい設計図が縮小されていてエンジンがV6にでもなっていればどうだったでしょうか。ラングラーTJがCJ7と同じトレッドで4気筒を搭載し重さがジープらしく1.3トン程度であったならどうだったでしょうか。
 多くのユーザーが居丈高に見える大きくて派手なCCVを望んだ結果なのですがメーカーにとっても大きくするには高い技術はいりませんし大幅な価格アップも出来るので望むところです。日本でもランドクルーザーの80系が典型でしたがメーカーの行う肥大化と過装飾にユーザーと業界は飽き足らずに大きなタイアや装飾品を盛り込みました。それを見てメーカーが更に大きく派手にするという悪循環がありました。ただ日本では規制や景気後退の影響もあって四駆ブーム全体が大きく落ち込んで悪循環は絶たれました。
 ところがCCVの大消費地であるアメリカではSUVというオフロードカーを広義に解釈したような分野の車が売れていて、しかし肥大化がまだ続いている。あの幅2mというフルサイズから更に大きくなるなどとは考えられなかったが2m超の幅と3トン超の重さの車が$4〜$5万ドルという価格で他のジャンルの車を押さえて販売台数がウナギ登り状態であることが販売統計上も明白になっています。
 この日本の100倍も200倍もオフロードタイプの四駆が売れる市場の流れが肥大化であれば、どのメーカーもそれに追随するのが当然です。以前も書きましたがCCVの世界的な流れを見ていると日本のCCV市場というのが実は極めて小さくて、しかも過去10年くらいの間での大幅な縮小は他の国には見られない現象です。2003年にランクル70系、サファリそしてラングラーTJが売れた台数は2,000台程度でしかありません。この市場の規模では日本の国情に合った車とかを生産するわけはありません。最近読んだ本の中にGMの副会長が言った言葉として「もし豚が流行っていれば、わが社は豚を作るだろう」というのがありましたがアメリカ等で豚が売れ続ける限り、我が国にも豚しか販売されないでしょう。
同じ豚でもアメリカンなサイズのCCVの他に「新しい豚」としては腰高乗用車の大型で豪華なモデルが増えている。ポルシェ・カイエンからハリアーあたりのアレである。メーカーがどうせ四駆のユーザーと言っても大半はワックスで磨いて街を流すだけという分析から生まれた新しいジャンルである。

考え直す好機
 ここまで日本のCCVの販売が縮小した理由については多くの理由があると思いますが。台数の面から考えれば古いディーゼル車への規制が主な理由ではなくバブル経済期に「猫も杓子も」状態で二世代目パジェロやランクル80を買ったユーザーが一過性で3〜5年でミニバンなりセダンなへと離れて行き後が続かなかったことだと思います。アフターマーケットにもリピーターは少なく、売る方も一見客相手の荒い商売でした。乗用車からのユーザーにして見れば重くてトロくてブレーキも効かず広くもない。もう飽きたから、あるいは他に欲しい車が出来たと去っていったユーザーが多かったということなのです。しかし本誌の読者諸兄のようなオフロード四駆のマニアにとっては安いシャーシーの豚も新しい豚も選択肢には無いだろう。そうなると古い車か一部の小メーカーの製品しか無くなってしまう。これが意外に多くの方にとっては障害となるようだ。四駆ブームを支えた車種というのはランクルでありパジェロであるが、これらが内容だけで売れたのではない。多くのユーザーにとっての大前提は大メーカーであるトヨタや三菱の製品だったからだ。礼儀正しいセールスマンから買い、初期のトラブル等ではかなりのワガママも聞いてくれるという、まさにお客様は神様的な買い方にならされたユーザーにとっては買った時から何の保証もないような車に乗り換えるには勇気がいるでしょう。またユーザーによっては、より小さい車に乗り換えるということが初めてのケースも多いでしょう。しかし、軽快な車に乗ったり、全ての管理を自己責任でやるということにも新たな楽しさの発見があると思います。
 規制や節約のためという消極的な姿勢でなく、私達も本当にデカイ図体や200馬力ものエンジンがオフローディングで必要なのかどうかを考える機会だと思う。
引越し同然の道具を使ってのキャンプもチョット見直せばコンパクトな車でも楽しめる。オフローディングでもアメリカ的なロッククローリングを極めるという方向は砂漠ファッションよりは実質的で悪いことではないと思うが、そこまでして本当に楽しいのかと疑わしいまでのトラクター化になっている。積載して現場まで運んだトラクター紛いの車でスゴイ地形を走るよりも、毎日使っている車でソコソコの地形を走って楽しめる方がいいと思う。

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